#055 倹約を守る歌のこと

現在の紀州公は、左京太夫だったころから文武に長けたうえ聡明なことで知られていた。

天明元年の夏、紀州公の御歌とされている歌を人から聞いた。真偽のほどは定かではないものの、ありがたいことと思うまま書き留めておく。

人馬・武器を用意し、勤めの本分を果たそうと思うのならば、倹約を守るべし。その倹約の仕方は我が身の能力・知力・財力等の限界を知り、それに堪えることにある。

事たればたるに任せて事たらずたらず事たる身こそ安けれ

(※間に合えばそれに満足する。不足があってもなお満足していられる人間には心の平安がある。足るを知る。)


  • きしゅうこう 徳川貞治。第九代紀州藩主。率先して節約・倹約を推し進めたことで有名。

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